2012/12/28

DO HO SUH "PERFECT HOME"

ス・ドホ “パーフェクト・ホーム” @金沢21世紀美術館

広島で夏に開催されたス・ドホ展 “in between” 展とかぶる作品も少なくなかったが、
金沢21世紀美術館の様々な大きさ、天井の高さのホワイトキューブを渡り歩いて観賞するとまた違った面白味があった。

家や、自分の生活する世界についてはみんな色々な繋がりや記憶、思いをもっていて、だからこそどんな人でも楽しめる展覧会だと思うが、Net-workやKarmaなど人と人との繋がりについての作品が好きな私としては広島のin between展と比較してしまいちょっと物足りなさも感じた。

緻密で膨大な作業時間を要すると思われる作品の制作過程をまとめた1時間半ほどのドキュメンタリー、展示されていない作品のものもあり本当に興味深く全編みっちり観ました。

2012/12/21

金沢海みらい図書館

あんまり期待せずに行ったのだけど、2階に上がったとたん叫びそうになった。
1階はホールがあるため図書スペースは小さく、2階の書架重量に耐えるため天井高も低め。その反面2階は広さも高さもあんぐりしてしまうぐらいの空間。壁面に開けられた無数の穴から日の光が柔らかくふりそそぐ。天気や時間によって、内部も外部もイメージが大きく変わりそうな建築。
2012年度グッドデザイン賞受賞。

2012/12/17

Tokyo Rocks 2013


TOKYO ROCKS 2013

2013年。この星最強のRock BandがTOKYO ROCKS 2013を支配します。

blur

奇跡のリユニオンから5年。初めてTokyoに降り立つ伝説。
バンド史上。最も輝いているこの瞬間を。
体感してください!

現在のblurこそ、世界の頂点に立つロックバンドとして、
生々しいリアリティーとストーリーを体現出来る唯一のバンド。
今。世界が最も欲しがっているバンドがTokyoRocksを支配します。

Stay Young !

Tokyo Rocks 2013
Producer Takashi Yano

お蕎麦屋さんでそわそわお蕎麦くるの待ってる時にこのニュースを見て、大声でました。となりの席のおじさんもビックリするほどの。2009年のリユニオンから色んな噂ばかりで実がなかったBlur。
2012年は2月のBrit Awardsでの3年ぶりのライブ、7月には新曲Under the WestwayとThe Puritanをライブストリーミングでお披露目、8月オリンピッククロージングセレモニーのHyde ParkでのParkliveと話題に事欠かない一年だった。デーモンはインタビューで色々適当な事を言い放ち、時にBlurとして前向きに、時に後ろ向きに、もしかしてParklive後は解散するんじゃないかと思ったぐらい。
それがどっこいParkliveで調子を取り戻したのか、2013年のライブの予定がどんどん出てくる始末。
ちょっと前のインタビューでも色々廻るよJapanとか!というビックリ発言にこれは来年Fuji Rockデビューだな。と一人意気込んでいたのに!Tokyo Rocksですって!
正直フジで見たかった気もするけれど、日本でBlur見られるならもちろん何処でも行きますとも!

2012/11/29

神戸マラソン2012

神戸マラソン クォーター10.6K完走!

4月から走り初めて7ヶ月とちょっと。だいたい月100キロぐらいのペースで夏の暑い盛りも走り続けられたのは挫折しないように申し込んだ神戸マラソンがあったからかもしれないけれど、それでも大会の日が近づくにつれ、ノロノロ亀ランナーの私は制限時間が気になったり、タイムを気にし出すようになると毎日の練習でも昨日より早くと思って気負ってしまいしんどくなってきてここ1ヶ月ぐらいはテンションが下がりっぱなしで“なんでマラソン出ようと思ったんやろ”と楽しく走れなくなっていた。
当日は8:15分までに荷物を預けなければならなくて、時間を逆算したら6:20最寄り駅の電車に乗らなければならず4:45分起床。東京行きの先週に引き続きの5時前起床。暗いうちに出掛けるのもういや。とおもいつつ最寄り駅に行くとどうみても神戸or大阪マラソンの人が私以外に3人もいる。ここでちょっとテンションが上がる。
寒さにブルブル三宮に着いてスタート地点に向かう道路に出てみると走行者天国!走る人人人人。
あーこんなにみんな走るんだと楽しい気分になってくる。

今月初めの初マラソンは土砂降りだった。景色もろくに見えず、聞こえるのは合羽にあたる雨音ばかり。時計が無く全てiPhoneだよりの私は時間もペースも確認できず、寒さでろくに足もあがらず散々だった。それにくらべてこの日は寒すぎず、日が照りすぎることもなく、曇りすぎることもなく、まさにマラソン日和。それだけで無条件に楽しい。スタートまでの待ち時間も周りのランナーの扮装や女性、男性問わずおしゃれなウェアの人など見てるとあっという間だった。

道々本当に途切れることなく続く声援に力をもらい、感激し、時に笑い、キロ表示が進むたびに“もう終わってしまう”という走り出してこの方未だかつて一度も味わったことのない走り終わるのが惜しい気持ちで気持ちよくゴール。10.6K短いな~と思ったのも初めてだった。
ゴール後振る舞われたぜんざいを食べながら高見からまだまだ走り続けるフルの人を見る。あんなに走るのイヤだな~と思ってたのに、それでも終わってしまうとまたちょっと走りたいな~と思ってしまったのでした。

須田悦弘展&須田悦弘による江戸の美

須田悦弘展&須田悦弘による江戸の美@千葉市美術館

緻密で可憐で儚げなんだけどしぶとそうでもある。須田さんの手から造られる木から生まれた植物。
目を惹かれずにいられない美しい花々だけでなく、みんな何処や彼処で見たことがあるのに名前もしらない雑草であったり、美しい花もただ美しいだけでなく、虫に食われていたりと一癖あって面白い。
面白いのは作品だけでなく、展示方法も趣向が凝らされている。
細長い空間にの奥で待ちかまえている花に向かってずんずんと近づいて行く。空間の狭さ、作品が良く見えて来るにつれ少しずつワクワクと緊張が高まる。
茶室のようなにじり口から入ると漆で塗り込められた空間に鎮座する花。ピカピカの漆の壁に映る姿も実物とは違う見え方で面白い。
雑草は雑草らしく咲いたり、つり下がっている物、宙に浮いている物、風に吹かれて舞い込んで来たのかと思わせる物、何処に隠れているのか。探し当てても気づかないかもしれない。でもそれはそれで最大の賛辞であるのかもしれない。

須田悦弘さんチョイスの江戸の美、一枚一枚ケースに入れられ真上からいろんな角度で堪能できる。
こちらも展示方法が凝っている。江戸絵画と須田作品のコラボも一体感が面白くて素晴らしくて堪らない。
屏風に描かれた椿が、今まさに落ちたように見えるものや、雀の視線の先に置かれた目を疑うような作品など、会場全体が宝探しをするような雰囲気もただよっていて本当に贅沢で楽しい展覧会だった。

エルネスト・ネト展@Espace Louis Vuitton

Ernesto Neto "Madness is part of Life"

三方ガラスの空間に内蔵のような作品がぶら下がっている。足を踏み入れると天井から吊られたロープがユラユラと揺れ、足元でゴムボールがきしむ。
作品の意味するところはなんとなくしか分からないけど、ただただ楽しいのである。

多摩美術大学図書館

ゆるやかな坂を登った先に図書館はある。図書館の中に足を踏み入れてもその坂はまだ続いているのだ。キャンパスの斜面に沿うように建てられている。屋内でいて屋外のようでもある。

ゆるくカーブした外壁にそれぞれ形の違うまるで手書きのような円形の窓。凹凸のないコンクリート打ち放しの堅いイメージを柔らかくしている。
SRCのアーチを構造体に用いることで構造体の重さを感じさせない外壁、内部空間になっている。
傾斜のあるコンクリートの床を逆手に取ったユニークな椅子が置かれていたり、開放的で肩肘の貼らない図書館のイメージとはかけ離れた印象を受ける。丸っこい椅子に腰掛けて友達と映画を観ていたり、うたた寝にぴったりな長いすで爆睡中の学生さんがいたりと、楽しくて長居したくなるような図書館でした。


2012/11/26

宮永愛子 なかそら−空中空−

宮永愛子:なかそら−空中空−@国立国際美術館
常温で昇華するナフタリンを使った作品。日々形は変化し、輪郭があいまいになり、原型をとどめなくなる。

私の作品は変化を伴なう ――― 別に特別なことではない。

どんなに貴重な美術作品でも、そばにある身近なものでも、
そして形なきあなたの気持ちも。
すべてのものはとどまることなく変化しているのだから。
あるかなきかの変化を続けているのである。

私の作品の場合は、氷のように早くもなく、
ギリシャ彫刻のように遅くもない速度で変化をする。
どこが終わりでも、またはじまりでもない。

作品を見たあなた自身の想像力が、次の姿を決めるのである。
私が与えたうつろいのかたちは、そこに流れている今の儚さ、不確かさを知らせ、
また、記憶の力強さを教えてくれるだろう。

私は作品を残したくないのではない。きっと誰より作品を残したいのだ。
永遠に残る名品ではないけれど、忘れられない作品を作りたい。
                                                                                                                                                                                                                                      -宮永愛子- 

2012/11/14

Skrillex JAPAN TOUR 2012@なんばHatch


Skrillex JAPAN TOUR 2012 @ なんばHatch 2012/11/13

カウントダウンが終わるとRight Inで爆発して初来日ツアー幕開けである。
血管がちぎれるかと思うくらいの衝撃。
耳と目と胸に感じる音も映像もSkrillexことソニー・ムーアの動きも寸分の狂い無く完璧にキレッキレです。凄い凄いとは聞いておりましたが、予想の遥か彼方を行く凄さでした。
後ろの子が数え切れないぐらい“やばい”を連呼していたぐらいやばかった!
HatchはSkrillexには小さすぎる!もっと大きな所でまた観たい!


2012/10/23

水都大阪フェス 2012

大阪の町中をアーティストのカンヴァスに見立てて作品を発信する「おおさかカンヴァス 2012」から屋外のモニュメントとか公共物を取込んでホテルや部屋に変えてしまう作品で知られる西野達さんが中之島バラ園の公衆トイレをホテルにしてしまった作品”中之島ホテル”
大阪の企業がアメニティも作成したそう。トイレに付け足された外観や、受付など徹底しているのだけど、部屋の中に入るとベッドの一画とはちぐはぐな微妙な家具が置かれていてホテルらしさを感じないのが残念。
大阪水都の顔といっても過言ではない人気者、高さ9.5m、幅9.5m、長さ11mの豊満ボディ、フロレンティン・ホフマンさんデザインのラバーダックプロジェクトのアヒルちゃん。
水都 2009から早3年。ようやく対面できました。
高さ13mのこけし、イッテキマスNIPPONシリーズ”花子”の足元は足湯になっている。

中之島一帯がアートで、美味しい露店でにぎわっていて、心地よい気候のなか芝生でくつろいだり、思い思いの時間を過ごせるいいフェスだった。

2012/09/28

MUSE The 2nd Law Tour 2013

久々に来日発表見て手がブルブル心臓がバクバクしました。
MUSEの10/3に発売になる6thアルバム“The 2nd Law”からの来日ツアー決定!
2013/1/12(土)、1/13(日)さいたまスーパーアリーナにて!
もうビッグバンドになってしまって、ライブもスタジアム級で、特に今回のThe 2nd Law Tourは
大きなスタジアムで大がかりなライブやると言ってたので日本だとさいたまだけになっちゃうのね。
2日だけというのは物足りないので追加が出るのを念じつつ楽しみすぎて鼻血出そうだ!

MUSE | UPCOMING ARTIST | CREATIVEMAN PRODUCTIONS


1stシングル“Madness”ミュージックビデオ

最新アルバム「The 2nd Law」は↓で全曲試聴できます。
【ミューズ】10/3に発売される、最新アルバム『ザ・セカンド・ロウ~熱力学第二法則』の全曲試聴を、NOIZEで、期間限定実施中!

2012/09/14

DO HO SUH in between

ス・ドホ “in between” @ 広島市現代美術館

十和田市現代美術館に行かれたことがある人なら覚えているだろう。
あの衝撃的な作品。(笑)グラデーションが美しいゴージャスな作品。でも近づいて見ると。。。
単純だけど不変的なメッセージを強く持たせながら、作品自体も美しく力強く膨大で面白い!
人は社会の歯車、それでもみんなで力をあわせればスイミーの様に個人を大きく超えた力を発揮できる。でもこれって没個性だと思いがちなんだけど、そんなことないよ!みんなかけがえのない一人だよ!みたいな力強い印象をひしひしと受けるんです。

今回の展示ではそんな十和田の作品のような“人”にまつわる作品を集めた物と、“家”にまつわる作品との2部構成になっていてる。
運良く学芸員の方による解説を聞きながら観ることが出来て、いろいろ詳しく説明していただき、自分一人で観ていては気づかなかったこと、知り得なかったことを観聞きできて本当によかった。
本当に緻密で精巧で膨大で驚愕しきり。こんなに楽しく、すっと自分の中に入ってきて、いろいろ思いを馳せられる展覧会は久々でした。

11/23からは金沢21世紀美術館でもス・ドホの展覧会「パーフェクト・ホーム」が始まる。広島で展示された“家”にまつわる作品は金沢でも展示されるそうだが、巡回展ではないので金沢にも観に行こうと今から楽しみでしょうがない。

2012/09/13

世界平和記念堂



設計:村野藤吾

正面からバシャバシャと写真を撮りまくっていたら、「ここから撮ったら全体が綺麗に入るんですよ」と地面に→が書いてある撮影スポットを教えていただいた。「普通の観光の人なら数枚撮るだけなんだけど、さっきから凄い枚数撮られてますね。建築関係の方ですか?」と尋ねられたので、建築を観るために広島に来ましたと言うと、「私はこの建物を案内できる数少ない者の内の一人です。フライング・バットレス見せてあげましょう」と作業の手を止めて案内してくださいました。
聖堂脇の階段室から螺旋階段を昇る。ここは所謂バックヤードになる訳だけど、階段の曲線、手摺りなどに村野さんのこだわりがひしひしと感じられる。聖堂左右にもうけられた上部の窓は松、竹の形を、照明は仏教のシンボル蓮の花を形取っている。天井は西洋建築のドーム状ではなく木材の天井が吊ってある。
半地階の地下聖堂は天井がゆるやかなカーブを描き、照明、窓、通気口は梅の形をしていて、至る所に日本の様式を感じさせるものになっている。

聖堂外部の屋根には鳳凰が佇んでいる。火に焼かれ灰から蘇る不死鳥フェニックスを日本でなじみのある鳳凰におきかえ、磔から復活したキリストと原爆投下によって灰の街と化した広島の復興を象徴しているそう。
戦後広島建築を語るに欠かせない丹下健三さんの広島平和記念資料館と村野藤吾さんの世界平和記念堂。丹下さんの広島平和記念資料館が時代や、国の違いを意識させない建物であるのに対して、村野さんの世界平和記念堂は西洋建築でありながらも日本の様式を取り入れた宗教、民族を分け隔てなく包括するように平和を願う建築になっている。

緩やかな光を取り入れるため、開口部に設けられた僅かな傾斜、壁面をつたう雨の道までも考慮に入れた煉瓦目地についてや、戦前の網入りガラスは本当に網が編んであったり、おそらく普段観ることが出来ない所も案内していただき、本当に貴重な話をたくさん聞かせていただいてとてもとても充実した建築探訪になったのだけど、その分写真を撮る手がお留守になってしまって、自分の不器用さと周りに気を取られすぎる性格にほとほとあきれてしまう。