2013/01/17

ホキ美術館

設計:日建設計

細部まで計算されこだわり抜いた建築。地下に降りる階段天井の緩やかな曲線は防煙垂れ壁を兼ねている。蹴上部分がスリットになった階段が下階のブラックキューブていうかチューブ?に光のストライプを彩る。
各階の形状は細長い矩形にもかかわらず、天井高の違い、横幅の変化、緩やかなカーブによって緩急がつけられバラエティのある空間になっている。お手洗いもドアノブは長い持ち出しの展示室を思わせ、洗面台は階段天井や壁と一体化した手摺りのようになめらかな曲線のものが用いられている。
竣工当初から観たくて数年、ハードルがかなり上がっていたにもかかわらず期待を良い方に裏切られた。
受付には建築の見所についての手書きの資料も置いてある。30m持ち出しの展示室は鋼材を挟んだ鉄板構造、その中空をチャンバーにして空調、排煙に使用しているそう。壁の塗装のグラデーションなど注意深く見ないと気付けないような説明もあって必見。館内にはミースのバルセロナチェアー、マッキントッシュのヒルハウス、リートフェルトのレッド&ブルーなども置いて建築好きには堪らない空間。

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