2012/05/26

裏切りのサーカス

古くはコッポラの「ドラキュラ」、リュック・ベッソンの「レオン」など怪演が印象的なゲイリー・オールドマン、「英国王のスピーチ」で主演男優賞を受賞したコリン・ファース、BBCのドラマ「シャーロック」で時の人ベネディクト・カンバーバッチ、佇まいから声まで全てが渋すぎるマーク・ストロング、さすがにこの蒼々たる顔ぶれの中ではちょっと陰の薄いトム・ハーディ、これでもかと格好いい英国俳優大盤振る舞い。それなのに誰もあんまり格好良くないという地に足のついた感が素晴らしい。名優であることはもはや疑いようがないゲイリー・オールドマン、この作品で初オスカーノミネート。

話は英国情報局秘密情報部:MI6とソ連国家保安委員会:KGBで繰り広げられている情報戦である。
英国諜報部<サーカス>の幹部でありながらソ連へ情報を流している二重スパイ<もぐら>を探し出せとサーカスリーダーのコントロールから命を受けるのがゲイリー演じるスマイリー。疑わしいのはティンカー(鋳掛け屋)、テイラー(仕立屋)、ソルジャー(兵隊)、プアマン(貧乏人)。誰がもぐらなのか。

以下ちょっとネタバレ。

暗いトーンの映像の中、スパイ映画なんだけれども実に地味に話は進んでいく。もぐらを探し出す過程はあまりドキドキハラハラもせず、実際原題で大まかネタバレしており、役者の格で決定的にネタバレしているのである。まさかね。まさかね。と思いつつ、やはりそのまんまだったのでちょっと拍子抜けしたのは多くのレビューがストーリーの難解さをアピールするあまり、身構えてしまったからかもしれない。
世話焼きコリンさん<3 Venice Film Festivalのプレミアで。

ゲイリーとバッチさんの素敵2ショット。こんなシーンがあるのかと思っていたらオフシーンだった<3

Noel Gallagher's High Flying Birds@大阪市中央体育館

言わずと知れたOasisのお兄ちゃんノエル・ギャラガーのバンドNoel Gallagher's High Flying Birds。
昔からOasisなんだかなじめなくて、数曲好きな曲はあるんだけどアルバムもあんまり持ってない。
それでもケンカ別れしたOasisの行方は気になってたけど、弟リアムのBeady Eyeはぴんとこなかった。
お兄ちゃんの方が気が合うと思いつつ新譜じっくり聴き始めたのは今年入ってから。
口の悪いぶっきらぼうなイメージのノエルがこんなアルバム作るなんて!

" My eyes have always followed you around the room 
'Cause you're the only God that I will ever need "

あんなしかめっ面でこんな歌詞を!とびっくりしつつ、そのギャップになんだか虜に。
今年1月には東京で来日ライブがあり、そのレビューを読んでその後発表された来日公演は迷わずゲット。全席指定で2階スタンド端っこというかなりテンション下がる場所だったけど、
それでも上からアリーナや向かいスタンドの盛り上がりを見られるのもなかなか良い。
1月来日の東京ライブのレビューでも読みながら涙ぐんでしまったほど、感極まる最後の
Don't Look Back In AngerのSing along。こんな大合唱を日本で聴けるとは。
隣の男の子はアンコール始まった時からずっと涙をぬぐっていた。


私の大好きな激甘 「If I Had a Gun...」 と 「The Death of You and Me」「AKA... What a Life!」の3曲のMVからなるショートフィルム「Ride The Tiger」