古くはコッポラの「ドラキュラ」、リュック・ベッソンの「レオン」など怪演が印象的なゲイリー・オールドマン、「英国王のスピーチ」で主演男優賞を受賞したコリン・ファース、BBCのドラマ「シャーロック」で時の人ベネディクト・カンバーバッチ、佇まいから声まで全てが渋すぎるマーク・ストロング、さすがにこの蒼々たる顔ぶれの中ではちょっと陰の薄いトム・ハーディ、これでもかと格好いい英国俳優大盤振る舞い。それなのに誰もあんまり格好良くないという地に足のついた感が素晴らしい。名優であることはもはや疑いようがないゲイリー・オールドマン、この作品で初オスカーノミネート。
話は英国情報局秘密情報部:MI6とソ連国家保安委員会:KGBで繰り広げられている情報戦である。
英国諜報部<サーカス>の幹部でありながらソ連へ情報を流している二重スパイ<もぐら>を探し出せとサーカスリーダーのコントロールから命を受けるのがゲイリー演じるスマイリー。疑わしいのはティンカー(鋳掛け屋)、テイラー(仕立屋)、ソルジャー(兵隊)、プアマン(貧乏人)。誰がもぐらなのか。
以下ちょっとネタバレ。
暗いトーンの映像の中、スパイ映画なんだけれども実に地味に話は進んでいく。もぐらを探し出す過程はあまりドキドキハラハラもせず、実際原題で大まかネタバレしており、役者の格で決定的にネタバレしているのである。まさかね。まさかね。と思いつつ、やはりそのまんまだったのでちょっと拍子抜けしたのは多くのレビューがストーリーの難解さをアピールするあまり、身構えてしまったからかもしれない。
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